第二次世界大戦時にドイツ軍が使用していた暗号「エニグマ」を解読するための任務にあたった天才数学者アラン・チューリングの暗号解読から終戦までのドラマ、そして亡くなるまでの人生を描いた作品です
かなり見ごたえのある映画でしたので、勝手に3つの見どころを紹介します
見どころ1 暗号解読
主人公のアラン・チューリングは、学者として優秀な頭脳を持っていますが、他者とコミュニケーションをうまくとることができません
なぜなら彼は言われた言葉を字面の通りにしか理解できず、言葉が発せられた状況や雰囲気から大抵の人間なら察せられる本来の意味をくみ取ることができないからです
同僚が「俺たちランチにいくよ」とアランを昼食に誘っても、ランチに行くという事実を告げられただけ、と、受け取って無視するのですが、ここから「俺、なにかしたか?」「どうしてそう思うの???」と、まったくかみ合わない会話が繰り広げられていきます
さらに、エニグマを解読するには解析する機械が必要、と、ひとり作業を進めるアランと、人間の頭脳により解読しようとするチーム員たちで、方針の違いもあり、両者の溝は深まっていくばかりです
本作によると、暗号を解く鍵となる設定の組み合わせは、
159,000,000,000,000,000,000通り!
もう私には桁が分かりません
わかったことは、この膨大な可能性の中から1つの解を探し当てないといけない、ということです
さらに厄介なことに、解読しないといけないこの設定は毎日0時に更新されるシステムになっているのです
頭脳戦で解決しようとしているチーム員たちはこのタイムリミットを迎えると成果は振出しに戻り、苛立ちをあらわにします
一方、一匹狼で作業を続けているアランですが、こちらももちろんすぐに成果を出せるはずもなく、暗号解読のための機械製作には協力が不可欠です
どうやって周囲の理解を得ていくのでしょうか
見どころ2 暗号解読後
無事機械が完成して暗号を解読し、めでたしめでたし・・・・と、なるわけではありません
むしろここからの舵取り難しいのです
どういうことでしょう?
主人公を取り巻く登場人物たちの葛藤が見ていても辛いシーンがありました
見どころ3 終戦後の人生
アラン達の暗号解読や戦略により、連合国は勝利をおさめます
終戦後、チームは解散します
極秘任務のため他言無用、資料も焼却処分を命じられます
教授の仕事に戻ったアランでしたが、そこで待ち受けていたのは過酷な運命でした
今では信じられないような社会がそこにはあります
まとめ
いろいろなことを考えさせられる映画でした